メインコンテンツに移動

Polar mapの利用

要点
  • 心筋表面を展開して表示する方法として、極座標型の表示方法が用いられる
  • 短軸断層を元に作成されており、前壁、中隔、下壁、側壁の関係が理解しやすく,心筋全体を1つのマップに表示する方法として優れている
  • Bulls-eye mapとも呼ばれる

Polar mapの作製方法

  • 心筋の短軸断層のデータをもとに放射状に心筋カウントをサーチし、最大カウントを記録する。
  • 心尖部については,心尖を通る放射方向を球状にサーチする方法組み合わせて,心尖部全体の情報を得るアルゴリズムもある
  • これらの点を,心尖を中心に,心基部を中心に配列し,polar mapを作成する

polar map

Polar mapによる定量

  • 対照群のデータを集め,心筋の各点において平均値と標準偏差(あるいは平均偏差)を計算しておくと,コンピュータにより心筋血流の異常を自動的に判定することもできる (--> 日本核医学会作業部会データベース)
  • segment 分割については別項を参照されたい(-->17segment model)
  • 一般的にはこれらの正常データベースを用いて以下のような指標が算出されることが多いが,ソフトウェアにより仕様が異なるので,それぞれの説明を参照のこと
    • 欠損スコア:欠損の程度によりsummed stress score, summed rest score, summed difference score など
    • exent score: 平均-2(あるいは2.5)標準偏差以下の範囲を異常の%で示す異常の面積のスコア
    • severity score: 上記の下限値よりどの程度低下しているかその程度を加重して異常の程度を示すスコア
  • 下図は Emory Cardiac Toolboxによる定量の例である.左上が元のカウントデータであるが,下壁を中心にして下壁中隔に広がる欠損が定量により判定されている.

Emory Quantification

[KN: 2010.08.01]